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【短歌】

「根暗短歌」と称する自作短歌のまとめページです。
すべて我流、だいたい陰気です。


----- 下記短歌UP日:2022/08/24 -----


やわらかい皮膚を裂いては進む銀 光はいつでも鋭く硬い


追腹を弔うフリルワンピース だってはらわたとかに似てるし


きみを死なせない言葉を探るためぼくの咽頭は日に日に翳る


ねえあなた、今日こそ殺してくださるの? メトロ微笑む「きみが望めば」


最期だけそのかんばせはおれのもの 東急5000系電車カッコ2代


さわらびのもえいづるはるりんかくはなべてあいまいすべてあかとき


右足を踏み入れかかった道に今たちまちの闇 20時閉店


はらわたを耳珠からこぼさないように街中まちじゅうの音をのこらず詰める


黒南風くろはえは生きとし生けるものに吹き墓場にだけは凪をあてがう


土鳩らのねぐらにしている樹の右に散らばる羽毛≒星の瞬き


吐瀉物で満ちた臓腑は風の吹く闇夜でないと腐敗が早い


掃除機で吸えるタイプの春だった 片付けられる花と感傷


ブラウスに挨拶ひとつ飛び込んで受けとめられず舞い落つさくら


師よどうか私の驕りを是正してください著書は一冊読んだ


「やらないよりマシなこと」と「ちりつも」の語義をしたり顔で祖母に説く


俳人は響きがなんかアレなんで歌人になろう短命のやつ


とつくにの訛の挨拶聞きそびれ栃木訛の「そだね」で流す


曖昧な滑舌なのを言い訳に「カワウチ(グチ?)」を判別しない


くらやみに林立街灯ひとり道 黒目のない眼のぬるいかがやき


渡るなよ絶対渡るなとの言葉 フリだと思った児童は死せり


明るみに花も毛虫も轢死体この残忍な思想は春だ